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■予約時刻:2019-03-22 12:00:00 今回は昭和43(1968)年経済学部卒 松本 新太郎(まつもと しんたろう)さんです。 東京有恒会が開いているITミニ勉強会にも何度かご参加いただいています。 松本さんは今年73歳で、絵画やテニスを趣味としながらも、現在も製薬会社の顧問として活躍中。その営業での発言が、医療雑誌にも取り上げられています。 塩野義製薬時代には、松本さんは外資系の提携会社の新人営業マンにコーチングし、 その後その営業マンがブランドチーム統括部長となって、新人時代に受けた松本さんからのコーチングで「いかに先生の心を震わせるか」という視点を教えてもらったと、貴重な経験を紹介しています。 10本のボールペンがあったら漫然とすべての先生方に配るのではなく、目を付けた先生にだけ、10本あげて、先生の心を掴む。 「たかがボールペン、されどボールペン」 そうして営業TOPの成績を取り続け、学術部長を経て薬粧事業部長にまでなられました。 営業の基本は、病院のKOL(key Opinion Leader)に面談すること。 決裁権の無い人を相手にしても時間の無駄になる事が多いのです。 主に病院長とお会いして、当該病院の様々な課題をお聞きし、病院が生き残る為のコンサルをした上で、病院と病院を連携させたり、橋渡しをするなどで病院長の信頼を得ます。 その手法やこころがけ、機微に関しては上記のエピソードだけでなく、多数ご紹介したいところですが、それはいずれまた直接お話しいただくとして、今回のリレーマガジンは対談形式で、以下の課題についてご意見を伺いたいと思います。 1.病院経営が危機に 2.銀座有恒会での活動 3.ジェネリックについて ============================================ 1.病院経営が危機に瀕しているとのことですが、どういう状況でしょうか?(こんま) ============================================ (松本)いま、病院長にお会いして、最初の話題は「病院が生き残る為に、今何をすべきか?」です。 少子高齢化、2025年問題(団塊の世代の700万人がこの年に全て75歳以上になる)をこの先に見据え、国はその財源の厳しさから「地域包括ケアシステムの推進」を、医療介護の最重要テーマにしています。 一言で言うと、これからの少子高齢化時代<施設中心の医療・介護>では費用的にもマンパワー的にも高齢者を支え切れなくなるので、より少ない費用・マンパワーで済む<在宅>を中心とする医療や介護の仕組みに移行していかざるを得ません。 すなわちち、病院全体からみたら、病床利用率が下がることになります。 このような、環境の中で生き残る対策を、一般論でなく当該病院の具体的な環境を調べ準備して、お話することで、当初15分の面談アポが1時間になることもしばしばです。 特に、医療費は全国一律報酬なので、地価・人件費等が高い首都圏の病院経営は更に厳しいです。 病院長、事務長の経営手腕が問われます。 経営者の手腕が問われることは他の一般企業の場合も同じですが、病院経営は一般企業と比較して人員基準、設備基準が決まっており自由度は少ない(そのスタッフの多くはライセンスが必要)。 それだけに、これまでのどの時よりも、病院側からの訪問に対するニーズが大きいのが現状です。 (こんま)松本さんの経験やノウハウ、アイデアが、多くの病院から求められているわけですね。 ============================================ 2.「銀座有恒会」にご参加ですが、どういった活動をされているのでしょうか。(こんま) ============================================ (松本)この会で集まっておしゃべりする事もモチベーションUPに繋がっています。 皆若い時は、遊び、資産UPが話題の主でしたが、今は自分たちの健康、老後(?)のことについて、まだ現役で、医療環境の中にいますので、話す機会が多いからです。 〇「これからの日本の医療事情について、―東京圏(近郊)は既に病院・介護施設に入院・入所できない時代が来ているー」・・・東京圏にすむ我々は今どう行動すべきか?」 要介護の前に、西日本の故郷へ。まだ余力有。・・・真剣に考えるべき! このようなテーマでお話したのは、2016年1月の「銀座有恒会」。 確実にこの方向に向かって、事態は進んでいます。 「予防にインセンテイブをつける」と安倍総理が言い始めました。そもそも予防医療は生活の質を上げるためのもので、費用抑制手段と考えるべきではないと断じる人も多いのです。 事実平成08年度に始まったメタボ健診は年2兆円の医療費削減効果がうたわれたものの、結果、効果は思ったほどに上がらず、投じた費用を回収できませんでした。 〇「65歳過ぎたらメタボよりフレイクへの対策を」。・・思い当たる! 加齢に伴う予備能力低下の為、ストレスに対する回復力が低下した状態をフレイクといいます。 現在は年齢で高齢者を定義しているが、将来は「フレイクかどうか」で決める時代がきます。 90歳でも高齢者と呼べない人もいます。 〇「認知症による死亡、中年期からの体重減少と関連」・・・思っていた通りだ! 決定的な治療方法が無い痴ほう症がメタボよりずっと怖いのです。 高齢になったらしっかりお肉を食べて、痴呆にならない食生活を!? (こんま)祖父が認知症になったものの、恋人ができて認知症が回復し、 100歳まで元気に生活することができました。 精神的なものも影響していないでしょうか。 (松本)もちろん、物質的な栄養だけでなく、 精神的な栄養・恋は最大の認知症対策で、それには体力が必要です。 やせていては体力がありません。 しっかり日ごろからタンパク質を摂取しておきましょう。 〇「アンガ-マネジメントをご存知か?」。・・・もう1日早くこの話聞きたかった! 一時的な怒りの感情を発散して後で後悔しないように上手にコントロールすること。 怒りのピークは永くても6秒である(「6秒間ルール」) ============================================ 3.ジェネリックについて、どのようにお考えでしょうか?(こんま) ============================================ (松本)生活保護法の改定で、昨年の10月から生活保護者については「原則ジェネリックを出す」ことに決まったものの、現実にはそうなっていません。 調剤薬局では患者が拒否するからが理由の一番。 実際にこのことを調査している会社の人に聞くと、高い新薬を一番使っているのは生活保護者とか。 何故なら医療費が窓口で無料だから。 そしてこの高い薬剤が現金問屋に流れているという状況があると聞いています。 (こんま)生活保護法を悪用して高い薬剤を横流ししている不正に対しては、法律で規制すべきなのでしょうね。貴重なお話をいただきありがとうございました。 プロフィール: 昭和43年:大阪市立大学経済学部卒 同年 :塩野義製薬(株)入社 平成8年 :学術部長(担当エリア:関東甲信越。病院と開業医に医薬品のDetail活動) 平成14年:薬粧事業部長(担当エリア:全国。OTC・市販医薬品の事業総括) 平成18年:塩野義製薬定年退職 同年 :東和薬品(株)入社・病院担当マネージャー 平成25年:東和薬品退社し、友人と藤田医療情報研究所を立ち上げ、主席研究員 平成28年:友人のリタイアで同医療情報研究所解散。 同年 :東和薬品と1年毎のコンサルタント契約をして、営業本部顧問として現在に至る。 DPC病院を中心に、KOL(key Opinion Leader)との面談と東和営業社員の教育 来年度契約続行 和歌山県出身。趣味:絵画 ============================================= 編集後記 ============================================= ITミニ勉強会では、メール、エクセル、ホームページ等をテーマに、参加者に応じて内容を毎回変更して対応中です。 前回は、エクセルとテキストエディターの秀丸マクロを使って効率的な編集方法も。 ITミニ勉強会にご参加ください。 https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=Evqrhpm 東京有恒会Facebookグループにご参加いただけますと、よりタイムリーに情報を受け取れますのでどうぞ。 https://www.facebook.com/groups/OCU.tokyoyukokai/ このリレーマガジンへのご感想、投稿、お問い合わせは、このメールに返信してご連絡ください。 ------------------------------------ 大阪市立大学全学同窓会東京支部「東京有恒会」 https://tokyoyukokai.weebly.com/ http://tokyo.ocu-yukokai.com (旧) リレーマガジンバックナンバー https://tokyoyukokai.weebly.com/relaymagazine リレーマガジンは、皆様からの感想および投稿をお待ちしています。 このリレーマガジンに返信してご連絡ください。 東京有恒会Facebookグループ https://www.facebook.com/groups/OCU.tokyoyukokai/ Facebookへのログイン(ご参加)が必要です。 ------------------------------------ 配信解除URL http://1lejend.com/d.php?t=###tourokuid###&m=###mail### ------------------------------------ 大阪市立大学全学同窓会東京支部「東京有恒会」事務局 担当:今駒哲子(こんまてつこ) [email protected]
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